パテントマップの作成事例-Bytedance社の特許出願傾向

2020年8月に作成しTwitterで公開したパテントマップの事例を紹介します。
このマップでは、Bytedance社の特許出願動向とビジネス環境についてまとめています。
Bytedance社は、日本を含むグローバルでは「TikTok」として、中国では「抖音(Douyin)」として世界全体で10億人を超えるユーザーを擁するショートビデオアプリサービスの運営会社です。同社は、ニュース配信アプリ「今日頭条(Toutiao)」の開発において蓄積したレコメンド機能のアルゴリズムを「抖音(Douyin)」に横展開することで大きな成長を実現しました。

このマップは、同社の特許出願についてEspace.net(欧州特許庁が運営する特許検索サイト)データをダウンロードしエクセルで集計したものと、ビジネス規模を表す初回DL数とを組みあわせてグラフ化し、その他のイベントをwikipediaなどの各種の情報検索ツールで検索してまとめることで作成しています。

このマップから、TikTokの初回DL数の大きな伸びを受けて大きな投資話が持ち上がり、これに合わせてIP確保のために特許出願件数を増加させたのではないかという推測をすることができます。
このような推測は正しいかは分かりませんが他の情報と組み合わせて正確性を確認していくことで、表には現れにくい企業戦略について推し量っていくことができます。
また、この事案から「成長企業が投資を得るためには自社のコア技術のIP化が重要である」という示唆を得ることもできます。

以上