J-GLOBALの活用法(その2)

今回の記事では、J-GLOBALの日本の特許分類コンコーダンスとしての利用法を提案したいと思います。

日本の特許データベースとして、無償で使えるものは、J-PlatPatやJ-GLOBALなどがありますが、J-GLOBALの使い方を工夫することで、日本の特許分類であるIPCとFIとFタームの間のコンコーダンス(他の対応分類を探す)を確認するのはどうか提案しようという話です。

特許分類を調べるツールは沢山あります。例えば分類対照ツールも便利です。しかし無償で使用可能なツールでは特許調査によく使うFタームが調べられない問題があります。
それに対して、J-GLOBALでは分類を検索する機能自体はないのですが、分類で特許を調べられて検索結果に付与されている分類の統計が見れることから、実質的にコンコーダンスツールとして使えるなと考えました。

今回はこのような使い方について説明していきます。

まず、J-GLOBALで特許を検索するように設定します。

そして、検索項目のなかから調べたい特許分類を選びます。

例えば、この例では、「半導体の封止」に関するIPCである"H01L21/56"を入力しています。そして検索をクリックします。

これにより、検索結果の画面が表示されます。そして、左欄のフィルタ項目には、IPC、FI、Fタームの3つが表示されており、IPCの"H01L21/56"が付与された出願で付与されたFIとFタームの件数ランキングも表示されます(画像左下)。


つまり、ある特許分類を調べることで、同じ出願に付与された他の特許分類を調べることができるので、結果的にコンコーダンスを確認できるようになっています。

もちろん、いわゆる特許庁が直接定めているような正確なコンコーダンスではないですが、実質的に同じような使い方ができるのではないかと考えています。
Fタームのコンコーダンスを確認できるデータベースは少ない(ない?)ため、このような方法が便利ではないかと思います。

一方で、このツールにも問題があって、特許分類によって遡及したデータを検索できない場合があるようでした。

というのも、画像に示すように"H01L21/56"についてIPCでは付与されているはずの出願年についてヒットしない場合もあるようです。


これに対し、同じ"H01L21/56"でもFIで調べれば画像の通り普通に相当数ヒットするようなので、この方法を使用するときには「特定の分類では利用できない場合もある」と理解しておいてもらえるとよいかと思います。

なお、以前の記事で作成した集計ツールを使うとFIが"H01L21/56"の出願の出願件数の推移が確認できます。

いずれにしても、無料で使えますし便利なツールなので皆さんもぜひJ-GLOBALを活用していただければと思います。

今回の記事は以上です。
記事の内容が皆さんの知財業務のお役に立てば幸いです。