よい特許分析を行うために意識すべきポイント

最近、知財分析を経営に活かすIPランドスケープが注目されていますが、具体的にどのような作業をしたらいいのかを説明している本やインターネットのサイトは少ないと思います。そこで、IPランドスケープを進めるうえでまず問題となりやすい特許分析(パテントマップ)のやりかたについてまとめてみました。

まとめ方については悩みましたが、今回は特性要因図(フィッシュボーンチャート)を選びました。

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特許分析(パテントマップ)に関する問題として、そもそもどんなことをしたらよいのかよく分からないということもあるでしょう。また、パテントマップを作れる環境があっても、適当な特許分類でデータを入手して漫然とマップを作ってみたが何もわからなかったとか、グラフは沢山できたが報告までにまとめることができずタイムアップとなってしてしまったというようなこともあるかと思います。

パテントマップ作成も実は考えるべきポイントがかなり多く、そこを押さえて作業をしないと無駄な作業が多くなり何も得られず時間だけが過ぎることも起こりがちです。

マップ作成において一番重要なことは図の右側に示す部分であり「そのマップを報告する相手に何をしてもらい、その人や会社がどんな利益を得るのか」を考えることだと思います。この点をイメージしてから作業をすることで無駄なく作業をすることができるのではないかと思います。

一般的な行程を考えると、この図に示すように、①計画、②データ入手、(③データ(選択)、)④集計、⑤作図、⑥資料化、⑦報告といった作業工程を経て、マップを作成し報告することで業務を完結できると思います。各行程で具体的に考えるべき内容はこの図を参考にしてもらえればと思います。

また、この図の使い方としては、この図の中でしようと思うことに丸を付けたりマーキングして作業を想定してから始めることで、作業の全容を把握しやすく進めやすいかと思います。この図を用いて報告相手と作業内容の同意を得てから作業を進めることにより、マップ作成とその後の報告を円滑に進められるのではないかとも思います。

以上、貴社の知財活動に役立てていただければ幸いです。なお、この図は今の時点で思いつく範囲でまとめた第一版であるため、重要な事項を思い出したり新しい知見を得たところで今後もバージョンアップをしていく予定です。

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