特許出願に付けれられた優先権関連日付情報を活用する

今回の記事では、特許出願に紐付けられた優先日のデータをうまく利用するための数式について紹介します。

例えば有償の特許調査用DBでは、出願に関する情報として優先権に関する情報も入手することができます。そして、優先権として優先権主張している出願の番号や優先日などを取得できます。
このようなDBから入手したデータでは、これらの情報が所定の区切り文字で区切られて提供されるため、例えば「最先の優先日」を分析に使いたくてもそのままでは使えない場合もあります。

そこで、セル内に優先日だけが複数含まれる場合と、出願番号も複数含まれる場合とについて、このようなデータから最先の優先日を算出する数式を作成しました。


この数式では、画像に示すように、TEXTSPLIT関数でデータを分割したうえで数字に変換して最小の値を返すようにしています。
また、出願番号が含まれる場合には、数字以外のときは99999999に置き換えて比較することで、エラーを回避しながら最小にもならないようにしています。

特許情報として提供されるデータでは複数のデータが区切文字で区切られて提供される場合が多いので、このような方法も役に立つのではないではないかと思い紹介しました。

また、上記の数式では最先の優先日を想定して最小の日付にあたる数値を出力するようにしていますが、MIN関数を、MAX関数(最大)、LARGE関数(上位何位)、SMALL関数(下位何位)に変えることで、いろいろな応用ができると思います。よければ皆さんの分析業務に活用いただければと幸いです。

今回の記事は以上です。

 弊所では今回説明したような手法・ツールなど様々な特許情報分析の手法を鋭意開発しており、クライアントの要望に沿った分析手法の開発も行っています(なお、弊所では顧問契約をしていただいているクライアント様には弊所開発のツールを自由に利用して頂いています)。

 また、このような分析手法に関する個別指導・セミナーや、個別の分析プロジェクトについても対応可能です。ご相談などありましたら管理人の特許事務所のページからお知らせください。

 よろしくお願いします。