証券コード、EDINETコード等を利用した特許分析で出願人を有意にソートする方法

弁理士の佐藤です。今回は特許分析のテクニックの話です。

特許分析で出願人×IPCのようなチャートを作るときに、IPCなどの特許分類はコードの並び順や英数字の並び順にソートすれば技術的な関連がある形で並び替えることができます。しかし、出願人は文字の並び順に並び替えても分析にはあまり役に立ちません。

そこで、産業分野別に企業が並べられた証券コードで出願人をソートできたら便利では?と考え、証券コードのような技術的に会社を並べられるコードを調べてみました。

以下の記事がヒットしました。

上場企業リストを取得【EDINETコード・証券コード】 | シラベルノート (srbrnote.work)

このページによると、証券コードだけでなくEDINETコードというのもあるらしく、実際に調べてみると以下のページからそれぞれ情報を入手できる模様です(リンクで飛べないときは上記のページから入り方を確認してください)。

その他統計資料 | 日本取引所グループ (jpx.co.jp)

EDINET (edinet-fsa.go.jp)

実際ダウンロードすると、コードと企業名だけでなく、その他の情報も充実したリストをダウンロード出来ることが分かりました。

証券コードリストのダウンロード結果

予想通り、産業分野に分けて企業が並べられています。また、各企業は業種も大分類、小分類で分けられており、業種ごとの動向分析などにも利用できそうです。

EDINETコードのダウンロード結果

こちらでも業種の項目はあります。しかも、非上場企業が含まれるだけでなく、外国法人も含まれています。証券コードまで含まれているので、上記の証券コードのリストからデータを取り出すこともできそうです。

業種の情報を特許分析で利用できれば、所定技術に関する業界ごとの関連性も分かるのでよさそうです。

本当は、この記事はここで終わりになる予定だったのですが、もうちょっと掘り下げてみたところ、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、さらに詳細情報を含む企業リスト(NISTEP企業名辞書)を公開していました。

産業における研究開発・イノベーションに関するデータ | 科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)

NISTEP企業名辞書のダウンロード結果

画像の通り、EDINETコードや証券コードのような企業コードだけでなく、HPアドレス、住所、旧名称、企業規模、資本金・従業員階級、産業分類、代表者、関連大学、親会社まで載っており、掘り下げた分析をするときは、このようなデータを利用するのが良さそうです。